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被相続人に関する事務手続き

相続とは、亡くなった人の財産およびそれに属する一切の権利・義務を、一定の人が承継することをいい、身内の誰かが亡くなった時点から開始します。亡くなった人を「被相続人」、被相続人の財産を承継する人で、被相続人と一定の親族関係にある人を「相続人」といいます。  
相続に関わる手続きは多岐にわたり、中には期限が定められているものも少なくはなく、万が一、期限を徒過した場合には相続人が不利益を被るおそれがありますので、必要な手続きとその期限、全体の流れを把握した上で、できうる限り迅速に対応する必要があります。

●期限の定めのある主な事務手続き

期間の定めのある事務手続き

1.死亡届の提出(7日以内)

相続にかかる手続きにおいて最初にしなければならいのが、死亡届の提出です。この死亡届は、死亡診断書(事故の場合は死体検案書)と一体になっており、医師に署名等をしてもらう必要があります。死亡届ないしは死亡診断書は、その後葬祭費・埋葬料・死亡保険金等を請求する場合に必要となりますので大切に保管しておきましょう。
死亡届が市区町村役場へ提出されると、戸籍は自動的に除籍処理され、住民票にも死亡年月日や死亡した旨の死亡事項が記載されます。印鑑登録をしている場合も、自動的に廃止されますので、死亡届と一緒に印鑑登録手帳や印鑑登録カードを役所に返却するようにしましょう。 と同時に死亡届を提出すると、それと引き換えに「火葬許可証」が交付されます。そして、この許可証を火葬場へ提出すると埋葬許可証として返却されることになります。埋葬許可証は、納骨を行う際に墓地等に提出する必要があり、5年間の保存義務が課せられており、原則再発行はされませんので紛失しないよう注意してください。
なお、世帯主が亡くなった場合は、市区町村役場へ変更届を提出する必要がありますので、これも併せて行うようにしましょう。

届出先 被相続人の本籍地・死亡地、届出人の住所地のいずれかの市区町村役場
届出人 親族、親族以外の同居人、家主、地主、不動産の管理人、後見人等
提出期限 死亡の事実を知った日から7日以内(7日目が役所の休日の場合はその翌日まで) ※国外で死亡したときは、その事実を知った日から3ヶ月以内
必要書類 死亡診断書(死体検案書)

◆世帯主変更届の提出(14日以内)
世帯主が亡くなった場合は、死亡した日から14日以内に世帯主変更届を提出しなければなりません。
ただし①1人世帯で世帯主が亡くなった場合と、②世帯主が亡くなった後、世帯に残っている人が1人の場合には、変更届を提出する必要はありません。

届出先 届出人の住所地の市区町村役場
届出人 新しく世帯主となる人かその家族、または代理人
提出期限 死亡した日から14日以内

2.公共料金等の支払い名義変更

電気・ガス・水道や携帯電話等は毎月料金が発生しますので、早めに解約もしくは名義変更の手続きを行いましょう。

手続き 手続きの窓口
クレジットカードの停止 各クレジット会社
電気・ガス・水道の契約名義・支払方法の変更 各営業所
NHKの受信契約名義・支払方法の変更 フリーダイヤルの受付窓口
固定電話の契約名義・支払方法の変更 各電話会社
携帯電話の解約 各通信会社
運転免許証の返却 最寄りの警察署
パスポートの返却 最寄りのパスポートセンター
シルバーパスの返却 市区町村役場

3.公的医療保険に関する手続き

公的医療保険には①自営業や無職の人が加入する国民健康保険、②会社勤めの人が加入する健康保険(公務員は共済組合)、③75歳以上の人と、65歳から74歳までの障がい者が加入する後期高齢者医療保険制度があります。いずれの場合も、死亡が確定された時点で被保険者としての資格を喪失するため、市区町村役場へ保険証をすみやかに返却し、所定の手続きを行わなければなりません。この他、介護保険被保険者証のような行政サービスに関連して発行された資格証もすべて返却するのが原則です。 なお、健康保険証に関しては、被相続人の勤務先の事業主を通じて返却することになっています。

国民健康保険証の返却 死亡後14日以内 健康保険証に記載されている住所の市区町村役場 ・国民健康保険資格喪失届
・健康被保険者証 (世帯主が死亡した場合は世帯全員分が必要)
・高齢受給者証(お持ちの方のみ) ・死亡を証明するもの(死亡届等) ・認め印 
・手続きに行く方の本人確認書類
介護保険被保険者証の
返却
死亡後14日以内 市区町村役場 ・介護保険の資格喪失届
・介護被保険者証
・代表相続人の印鑑・預金通帳
以下は対象者のみ
・介護保険負担限度額認定証
・保険料過誤状況届出書 (還付金が発生する場合)
・本人と相続人の関係がわかる戸籍謄本 (還付手続きを行う場合)
健康保険証の返却 勤務先※勤務先が被保険者資格喪失届を提出する 被扶養者も資格を喪失するので、国民健康保険等の加入手続きをとる必要があります(死亡した日の翌日から14日以内)
後期高齢者医療
被保険者証の返却
死亡後14日以内 市区町村役場 ・後期高齢者医療資格喪失届
・後期高齢者医療被保険者証
以下は対象者のみ
・代表相続人の印鑑・預金通帳 (高額療養費がある場合)
・限度額適用
・標準負担額減額認定証
・特定疾病療養受療証

各健康保険から、葬祭費や埋葬料等が支給されますので、一緒に手続きを行うとよいでしょう。

●各健康保険から死亡時に支給されるもの

国民健康保険 葬祭から2年以内 被保険者の死亡時に、喪主に葬祭費 2〜8万円(自治体により異なる)が支給される ・葬祭費支給申請書
・被保険者証
・死亡診断書
・葬儀費用の領収書
後期高齢者医療制度
健康保険 死亡した日から2年以内 ・被保険者やその被扶養者の死亡時に、埋葬を行った家族に埋葬料5万円が支給される。
・死亡した被保険者に家族がいない場合は、埋葬を行った人に対して埋葬料の額の範囲で埋葬にかかった費用が支給される。
・埋葬料
・埋葬費支給申請書
・事業主の証明書または死亡診断書
・被保険者証等
高額療養費の申請 医療費支払いから 2年以内 支払い済みの被相続人の医療費の自己負担額が、1か月に所得状況に応じて定められた一定の額(自己負担限度額)を超えたときは、その超過分を高額医療費として、法定相続人は後日給付を受けることができる ・被保険者証
・医療費の領収書等

【埋葬料・葬祭費・高額医療費と相続財産】
埋葬料・葬祭費は相続人に支払われることから、相続財産には含まれません。他方、高額医療費は本来被相続人に支払われるべきものであることから、相続財産に含まれると解されています。


4.公的年金に関する手続き

年金の支給停止の手続きは、国民年金の場合は受給者が亡くなってから14日以内、厚生年金の場合は10日以内に行う必要があります。このとき、未支給年金の請求も一緒に行いましょう。

年金受給停止の手続き
未支給年金請求
国民年金 死亡後 14日以内 市区町村の国民年金課の窓口 死亡届(死亡診断書)  年金手帳(年金証書)
戸籍謄本 住民票
厚生年金 死亡後 10日以内 社会保険事務所

未支給年金
通常、年金は受給者が死亡した月の支給分まで支払われますが、年金の支給は、原則、偶数月の15日に、前月及び前々月の分が口座振り込みによってなされるので、未支給年金が発生します。未支給年金を請求できる遺族とは、故人と生計を同じくしていた者で、①配偶者、②子、③父母、④孫、⑤祖父母、⑥兄弟姉妹と優先順位が決められています。なお、配偶者には事実上の婚姻関係にあった内縁の妻/夫も含まれます。

遺族年金の受給
遺族年金とは、被保険者が亡くなったときに残された遺族に対して支給される公的年金のことで、被保険者が国民年金に加入していた場合の遺族基礎年金と、厚生年金に加入していた場合の遺族厚生年金に大別されます。受給に際しては一定の条件を満たしている必要があります。

①遺族基礎年金の受給

遺族年金受給フローチャート

※1死亡一時期の受給要件
下記の全ての要件を満たしていることが必要です。
・死亡した者が国民年金の第1号被保険者として保険料納付済期間が3年以上あること
・死亡した者が障害基礎年金又は老齢基礎年金の支給を受けていないこと
・死亡者によって生計を維持されていた遺族(配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹)がいること
・遺族の中に遺族基礎年金を受けることができる者がいないこと

※2寡婦年金の受給要件
下記の全ての要件を満たしていることが必要です。
・被保険者が夫で、その保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が25年以上であること
・婚姻関係が10年以上継続していること ・夫によって生計を維持されていた60歳から65歳未満の妻であること
・夫が既に障害基礎年金または老齢基礎年金を受給していないこと ・妻が老齢基礎年金を受給していないこと

②遺族厚生年金の受給

遺族厚生年金受給フローチャート

請求時に必要となる書類
・死亡者と請求者の年金手帳又は年金証書
・戸籍謄本
・世帯全員の住民票
・死亡者の住民票の除票
・請求者の収入が確認できる書類
・子の収入が確認できる書類
・死亡診断書のコピー
・振込先金融機関の通帳


5.被相続人の所得税の準確定申告

確定申告が必要な人が年の途中で亡くなった場合には、相続人が代わりに「1月1日から死亡した日まで」の所得を計算して、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内に申告・納税しなければなりません。これを準確定申告といいます。

確定申告が必要な人
①個人事業主 ②不動産所得がある人 ③譲渡所得がある人 ④一次取得がある人 ⑤山林所得がある人
⑥雑所得がある人 ⑦給与所得者で年間2000万円超の所得がある人 
⑧給与から所得税が源泉徴収されていない人
⑨2ヶ所以上から給与を受けていて、従たる給与の収入金額と給与・退職所得以外の所得合計が20万円超である人
⑩1年の途中で退職して年末調整していない人

提出期限 提出先 提出方法 所得税の相続
相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内 被相続人の最後の住所地を管轄する税務署 相続人全員が連署した準確定申告書とその付表を提出(※1) 各相続人が法定相続分に従いその納税義務を承継する

※1 他の相続人の氏名を付記して各相続人が個別に準確定申告書を提出することもできますが、この場合確定申告書を提出した相続人は、その内容をただちに他の相続人に通知する義務を負います。


6.生命保険金の請求

生命保険金の支払い請求には時効があるので注意が必要です。 商法の規定では2年間とされていますが、保険会社の普通保険約款では時効に関する規定が別途設けられており、「3年間」とされています。

請求期限 請求先 必要書類
一般に3年以内 生命保険会社 保険証券
最後の保険料の領収書
保険会社指定の死亡診断書
受取人の戸籍謄本・印鑑証明書
被保険者の住民票など

生命保険金と税金の種別

被保険者 保険料負担者 保険金受取人 税金の種類
被相続人 被相続人 被相続人 相続税
被相続人 被相続人 相続人 相続税(※1)
被相続人 相続人A 相続人A 所得税
被相続人 相続人A 相続人B 贈与税

※1 この場合、相続税が課せられますが、受取人として特定の相続人又は単に相続人と指定されている場合は、指定された受取人の固有財産とされますので、相続財産にはならず、遺産分割の対象とはなりません。


■ケースで見る相続■
Case 1 相続人に行方不明者がいる場合   
Case 2 相続人に未成年者がいる場合  
Case 3 相続人に認知症者がいる場合
Case 4 相人に胎児がいる場合
Case 5 相続人以外の者に対する遺贈がある場合
Case 6 相続人に海外赴任中の者がいる場合  
Case 7 相続人が遺産分割前にその相続分を第三者に譲渡した場合
Case 8 死後認知を請求する者がいる場合
Case 9 遺産分割協議で、借金を特定の者が相続するとした場合
Case 10 遺産からの収益がある場合     
Case 11 共同相続人のうち一人が勝手に相続財産を売却した場合
Case 12 相続財産が自宅不動産のみの場合の分割方法
Case 13 内縁の配偶者と相続
Case 14 異母兄弟がいる場合の相続分
Case 15 養子の相続分
Case 16 前妻の子・後妻の連れ子がいる場合の相続分
Case 17 本来相続人であるべき者が相続人でなくなる場合
Case 18 相続人がだれもいない場合の財産の行方
Case 19 同時死亡の場合の相続
Case 20 死後3か月が経過した場合の相続放棄の可否
Case 21 相続財産の処分行為とは?
Case 22 親は子を代理して相続放棄ができるか?
Case 23 相続放棄した兄が再び相続権を主張できるか?
Case 24 親に対する相続放棄と代襲相続
Case 25 相続放棄をする人がいると相続順位はどうなるか?
Case 26 借金を負担することなく、自宅不動産を手放さなくてすむ方法
Case 27 遺言内容と異なる遺産分割を行うことは可能か
Case 28 遺産分割後、新たに遺産が発見された場合、遺産分割協議は無効か
Case 29 残された障がいを持つ子の生活を保障したい場合
Case 30 自分の死後の相続について承継人を指定したい場合
           
  ■相続手続きに関するページ■
相続
相続タイムスケジュール
遺言がある場合の手続
遺言がない場合の手続き(遺産分割)①相続人を確定する<誰が相続人になるのか>
遺言がない場合の手続き(遺産分割)②相続財産を確定する<何を相続するのか>
遺言がない場合の手続き(遺産分割)③具体的相続分を確定する<どれだけ相続するのか>
遺言がない場合の手続き(遺産分割)④遺産の分割方法
遺言がない場合の手続き(遺産分割)⑤借金がある場合の相続方法
遺言がない場合の手続き(遺産分割)⑥遺産分割がまとまらない場合
相続放棄、限定承認
相続登記・遺産整理業務
亡くなられた方に関する事務手続き
こんな場合はどうする?ケースで見る相続
相続税の計算方法
相続の基礎知識①相続人の順位と法定相続分
相続の基礎知識②相続の対象となる財産  
相続の基礎知識③相続財産の分割方法
相続の基礎知識④遺留分
相続の基礎知識⑤特別受益と寄与分
 

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